科学が発達した現代では、もはや時計が無い場所を探すほうが大変だと思うような世界になりました。そして、わざわざ時計を持ち歩かなくとも、携帯電話やパソコンには標準で時計機能が付属しています。小売店には商売的に非常に厳しい状況となってきました。(泣) しかしながら人間の文化と共に発達してきた時計ですが、同じようにパソコンと共に発展の歴史を歩んできたものが『時計ソフト』なのです。 今では膨大な数の『時計・スケジュール管理・スクリーンセイバー系ソフト』が存在しますが、ここで改めてその個性あふれるアイデアや機能美について考えてみたいと思います。 |
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■考察その1:理由(わけ)■ |
まずなぜこれだけの数の時計ソフトが存在するのだろう。恐らくひとつの理由として、OSに標準で付属している時計機能が貧弱だったということが挙げられる。時計機能が開発の時点でそこまで重要視されていなかったということだろう。 Macの場合では元々デスクトップアクセサリーやユーザーインターフェイスを重視しており、時計機能も早期から細かい設定ができるようになっていた。 そして最近ではパソコンが飛躍的に身近になり、オフィスファッションや個人的な楽しみのひとつとして需要が高まってきたことも挙げられる。 ソフト提供企業もキャラクター戦略や商品プロモーションのために様々なアイデアを駆使したタイプをリリースしている。 比較的開発が簡単で、遊び心があって手っ取り早いところが時計ソフトが発達した理由と言えるだろう。 しかしそれほどまでに時計ソフトを求めているかというと、わざわざソフトをダウンロードしたり、インストールしてまで利用することは考えなかったりする。ほとんどの場合、何かのきっかけの時に思わずインストールしてしまうのだ。 ではその『きっかけ』とは何だろう? |
■考察その2:機能美(きっかけ)■ |
時計ソフトには様々なタイプがある。シンプルなものやデザインがアナログ時計調のもの、フォトアルバム的なもの、スケジューラーのようにカレンダーやメモ機能を備えたもの、スクリーンセイバーや音声で時刻を教えてくれるソフト、いろいろな暦で表示するもの、世界時計、携帯用アプリ等がある。 そしてその中で一番利用されている機能は『カレンダー』だろう。多くの人が見慣れている1週間が格子状に表現されたものや日めくり調のカレンダーは、パソコンの世界では意外と目にすることは少ない。OS標準の時計機能では今が一月の内のどの辺りか迷ってしまうことがある。 このようなパターンでCD-ROMやインターネットからソフトを入手することになる。人間の慣れというものは環境に根ざしたものであり、そうたやすく変えられない。結局、かゆいところに手が届く機能から探し始め、気が付けばソフトを利用していたりする。 『時計ソフト』とは、ご飯の『ふりかけ』のようなものなのだ。 |
■考察その3:結論(ふりかけ)■ |
自分の好みやスタイルにあったソフトを探せば、パソコンが更に便利で愛着あるツールになる。 そして人は一生つきあうであろう『時間』との、飽きないつきあい方を模索しているようだ。だとしたらきっと、『時計』という道具は『時間とのつきあい方』から生まれ、発展を続けるものであり、『時計ソフト』もまたその過程のひとつで、人間の新しい文化なのだろう。 |
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